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この記事では以下の内容を解説しています。


物件調査(主体:媒介業者・買主)
不動産登記簿の調査(主体:媒介業者・買主)
不動産取引価格の決定(主体:売主・媒介業者・買主)
重要事項説明(主体:媒介業者・売主)
契約書の作成(主体:媒介業者)
決済・引渡し(主体:媒介業者・売主・買主)
不動産取得時の税金(主体:買主)


物件調査(主体:媒介業者・買主)

取引初期に行う目的不動産の各種調査は、不動産取引におけるもっとも基本的かつ重要な調査です。

本来媒介業者が責任を持って行うべきものですが、買主もある程度行ったほうが良いでしょう。

媒介業者を通さない場合は、買主が全て行う必要があります。

1.面接聞き取り調査

主に売主に対する面接聞き取り調査を行います。
ここでは、面接者の性質(会社ならば代表者か、権限ある役職か)、目的不動産の所在、面積、建物の状況、売却額など、取引全般にわたる事項を聞く必要があります。

2.現地調査

不動産の状況を直接現地で、面接聞き取り調査の結果と合致するか等調査します。

たとえば、土地上に物が放置してある、明らかに広さや造りなどが異なる、車両が入れるかなどをチェックします。

3.公簿等による調査

不動産の状況や権利関係が、公簿と現況で一致しているか否かを調査します。
不動産を特定する公図等の調査や、住民票、戸籍簿等を調査します。

4.法令上の制限に関する調査

不動産が法律(建築基準法、都市計画法等多岐にわたります)により、どのような規制を受けるかを調査します。

この調査を怠ると、例えば、土地を買ったはいいが、目的とする高さのビルを建てることができない、などということになりかねません。

5.生活関連施設調査

生活関連施設の調査を現地、公簿、役所等の担当課で調査します。

敷地、道路、配管の位置などの調査です。目的不動産に至る道路が私道で、配管に関する工事に際し、私道所有者の同意が必要となる場合などがあります。

なお、これら1.~5.の調査は相互に関連するものなので、相互に対応させ、照合することが重要となります。

それぞれの調査で整合性がとれない場合は、取引を一時停止させて、再調査するほうが良いでしょう。

不動産登記簿の調査(主体:媒介業者・買主)

登記所を利用し、権利関係を調査します。

1.目的不動産の現況の把握(表題部の調査)

土地であれば分筆・合筆の記録等、建物であれば新築年月日等が記載されているので面積や形状が異なるときや、建築時期等が現状に適合していないとき等の手掛かりになります。

2.所有者の把握(権利分甲区の調査)

売主と登記名義人が異なる場合、売主の他に共有者がいる場合等、トラブルの原因となるような可能性があれば、売主及び登記名義人に確認する必要があります。

3.所有権以外の権利把握(権利分乙区の調査)

地上権、賃借権、抵当権等の権利の有無を調査します。

これらの権利が存在すると、買主が実際には不動産が利用できない、抵当権が実行されたために所有権を失うといったことが起こり得ます。

売買に先立ってこれらの権利をどうするか、当事者間であらかじめ検討する必要が出てきます。

不動産取引価格の決定(主体:売主・媒介業者・買主)

不動産取引の流れの中では、1つの目的不動産について様々な価格が存在します。

すなわち、1. 売希望価格、2. 査定価格、3. 売出価格、4. 成約価格です。

1.売希望価格

目的不動産の所有者が希望する価格です。

2.査定価格

媒介業者が提示する価格で、売主に提示する助言価格です。
目的不動産についての物件調査が前提となり、また現在の市況動向に精通していることが必要とされるので、媒介業者に豊富な知識と経験が求められる重要なものです。

査定価格は、価格査定マニュアルによって算出されます。

もっとも、目的不動産所在地域の実情や、建築材料等に応じて修正が加えられるため、機械的に算出されるものではありません。

  

3.売出価格

査定価格をもとに売主との協議の結果、具体的に市場に売り出す価格です。

仮に、査定価格を大きく上回る売出価格を設定した場合、成約の可能性は極めて低くなるので、売出価格の設定は、売主との十分な打合せと市況判断に基づいて行うことが必要となります。

4.成約価格

最終的に売主・買主間で合意を得た売買価格となります。

重要事項説明(主体:媒介業者・売主)

1.説明時期

重要事項の説明は、契約が成立するまでの間に行わなければならないとされています。

具体的には、買主が目的不動について、その取引に必要な事項を十分に理解し、取引をするか否かの判断できるようにすることに意味があるので、取引物件がある程度特定した段階で、できるだけ早い時期に説明することが望ましいと言えます。
  

2.説明者、説明の相手方

説明者は、取引主任者であり、取引主任者でない者が説明を行っても重要事項を説明したことにはなりません。

相手方は買主です。

3.説明方法

取引主任者証を提示した上、重要事項を記載した書面を交付して説明する必要があります。

なお、媒介にあたって、複数の業者が介在している場合は、すべての業者は取引主任者をして説明させる義務があります。
すなわち介在した業者は、連帯して責任を負うことになるのです。

また、業者間の取引においても、重要事項の説明は行う必要があります。

契約書の作成(主体:媒介業者)

不動産取引において、契約書記載すべき条項は多岐にわたりますが、主要なものは以下のようになります。

・当事者の表示目的物件の表示
・売買代金の支払時期・方法
・手付金に関する条項
・契約違反による解除条項
・融資利用の特約
・所有権の移転・引渡の時期
・危険負担・瑕疵担保責任の特約条項
・抵当権等の抹消に関する条項
・公租公課等の分担に関する条項
・付帯設備の引渡し・印紙代の負担区分に関する条項

その他具体的にどのような条項を盛り込むかは、個別の事情によりますので、後の紛争を防ぐためにも、専門家に相談したほうが良いでしょう。

決済・引渡し(主体:媒介業者・売主・買主)

決済・引渡しは当事者にとって、取引業務の最後の仕上げとして細心の注意を払い、その履行を確保しなければなりません。

(事前確認業務)

まず、決済・引渡しについて、スケジュールを決定した後、当事者などへの連絡・確認業務が必要です。
具体的には、日時・場所、持参物、残代金、諸費用などです。

次に、物件の事前チェックとして、境界、物件内部、付属設備等改めて確認する必要があります。

さらに、登記必要書類等のチェックが必要です。司法書士の手配、事前の打合せ、登記費用の確認、登記必要書類の確認等行います。

加えて、残代金支払準備等の確認も必要です。資金手当、融資実行予定の確認、支払方法の確認、諸費用等の清算額の確認、実測清算の準備の確認、決済前日の連絡・確認が必要です。

(当日の確認・手続業務)

登記記録の再チェックが必要です。当日までに権利変動等ないか確認します。

また、当日念のために再度当事者が立ち会って、物件を確認しておくことが望ましいでしょう。

その後、登記申請手続、残代金の授受、諸費用等の清算、書類等の交付、物件の引渡し(建物なら鍵の授受)が行われることになります。

不動産取得時の税金(主体:買主)

不動産取得時には、以下のような税金がかかります。

印紙税(国税)

契約書を交わすときにかかります。印紙を貼って納めるということになります。

特別土地保有税(地方税)

一定面積以上の取得者に対し、非課税等の要件に該当しない場合に課税される市町村税です。

登録免許税(国税)

不動産を取得し、登記をするときに課される税金です。

不動産取得税(地法税)

不動産を取得、家を新築、増築した場合に、その不動産が所在する都道府県から課税されます。この税は、一定の条件を満たせば、大幅に軽減できる場合があります。